Miniと私の青春と… / 志甫真弓子

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9月から新たに、インタビュー企画が始まりました!!
実際にクルマに乗られている先輩美女の方々に話をお伺いし、「クラシックカーのある人生とはどういったものなのか?」若い世代の方々やこれからクラシックカーに乗ってみようかな?という方々に少しでもイメージして頂ければという想いで始まりました♡
そして昔乗っていた方や、現在乗っている方々にも「俺、私もこんな事あったなぁ」と忙しい毎日の中にちょっとの時間でも昔を思い出し、笑顔になって頂けたら幸いです^^♪
記念すべき第一回目のモデルを務めて頂くのは広告モデルとして数々のメディアで活躍している志甫真弓子さんです!
志甫さんのクルマとの出会い、クルマとの思い出、そしてクルマへの想いに感動しました。。。
お見逃し無く♪
 


 
それでは!早速ですがインタビューをはじめさせて頂きます!ちなみに今のクルマとの出会いはいつからでしょうか?
・小学生の時6年生の時に、私が12歳の時に我が家にきました。
 
最初にあのクルマが来て、初めて来たときの印象など覚えていますでしょうか?
・やっぱりパワステが無いから重くて、父でさえ真っすぐ走れてなかったんです。。。道の真ん中を走ってる!と笑っていたのを覚えています(笑)
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その前に乗っていたクルマは覚えていますか?
・スカイラインですね。
 
小学校のときのお出かけの記憶など、覚えていますでしょうか?
・そうですね、父の実家が平塚ほうだったので実家に帰るときや、軽井沢や箱根など家族で遠出するときはいつもクルマに乗っていた記憶があります。
 
となると結構遠出した感覚ですね。箱根なんかいい距離ですね。スカイラインと比べて遠出ってどうでしたか?当時と今では違うかもしれませんが、そういうことはありますでしょうか?例えば狭くなったりしたと思うのですが。
・確かに最初は母含め、家族には不評だったんですよ。重いし、母は運転できなくなってしまい、父にしか乗りこなせないクルマでした。なんて言うんでしょうか、機嫌がいいというか調子がいいんです父が乗ると。だからなんだかお父さんにだけ”なついてる”感じはしましたね。
でも乗ってると当時はまだミニに乗ってる人が少なかった事もあって、すれ違うと手を振り合ったりとかしてたんですよね。そう言う感じな事は楽しかったですね。例えば、まだ結婚する前に主人とイギリスに行った時に、朝食を食べてる時に隣に座った人が日本人だったんですけど、ちょっと会話をした時にミニのイベントのためにロンドンにきたといっていて。まだ日本では珍しかったんだと思います。
 
そうだったんですね。ちなみに免許はいつとったんでしょうか?
・短大生の時なので、20ぐらいの時です。そのときも沢山怖い想いをしましたね(笑)止まっちゃうんですよね(笑)
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そのときからミニですか?
・そうですね。初めて乗ったのがミニで。
 
それ以外に他のクルマに乗った事は?
・ないんですよね。そのときからずっとミニで、触ったとこあるとしたら主人のクルマだけです。
 
となると志甫さんが運転するのは基本的にはミニだけなんですね。
・そうですね。なので初めてパワステのクルマに乗って時はビックリしましたね(笑)普通のクルマは曲がる時にブレーキを踏むじゃないですか?でもこの子は止まっちゃうからアクセルを踏まないと曲がれないんですよ(笑)全く逆ですね(笑)ハンドルも動かしていないと切りづらいですし。だから車庫入れとか、普通のクルマだと、よく主人が教えてくれるんですけども、全部まわしてから動かすじゃないですか?でもこの子は見ながら自分で微調整しながら入れなきゃいけないからなんか慣れてないんですよね。
 
逆にパワステになれてないんですね笑
・そうですね(笑)
 
ちょっと前後しますけども、免許撮ってからずっとあのクルマという事ですけども、最初は家族から不評で大変な事も沢山あったと思うのですが、成長していく過程で価値観が変わっていくという時にこのクルマがあって変われた事ってありますか?
・それに答えられているか分からないんですけど、エコカーのプリウスが凄い流行って、環境にいいといわれていて、コレかなり環境に悪そうで気になるという話を友人に話したら、【買い替えない事が一番のエコだよ】と、【大事にずっと乗り続けることがエコなんだよ】と言われて、そうなんだと思う事はありましたね。
 
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素敵なお話ですね。そう言った意味では凄くナチュラルなクルマで、志甫さんのナチュラルな雰囲気に凄くマッチしてますね。
・ありがとうございます。でも凄く可愛いですよねこの子。それと父がずっと大切にしていたという事もあってどうしても売る気になれず、形見というか。父の親友の方も凄くこのクルマを気に入ってくれていて、父が亡くなってからも会う度に「ミニ元気?」と聞いてきてくれるんです。その方がもう十年前なんですけれども脳梗塞で倒れてしまい、今はもう寝たきりで意識もほとんどなく喋れないのですが、会いにいった時に、何から話していいのか戸惑っていたのですが、いつもミニの事を気にしてくれていたので「おじさんミニまだ乗ってるよ」と声をかけたら突然涙を流されたんです。その時にミニとうちの父はセットだったんだなとあらためて感じさせられましたね。そういった事もあり、手放せずにいるうちに今度は自分の思い出が沢山生まれてきたんです。友達とドライブに行って、動かなくなっちゃって、ずっとそこで友達と話しながら助けを待つとか。そういったことがたくさんあるんですよ(笑)
4人乗ったらパンパンなのにみんなでドライブしたり。
 
でもそういうのって思い出だからって言う部分ももちろんあると思うんですが、それが後々思い出+αの「あれがあったからよかった」と積極的に思えるモノですね。
・なんか笑い話になるんですよね!主人とまだ付き合う前に仲間とみんなで山梨の方まで旅行に行った時になんか「ガタン」という音がしたんです。でもミニには「ガタン」ていうぐらいのことはよくある事だからと言って高速おりたところあたりで主人達のクルマと合流したんですがその時に、主人が近寄ってきて「トランク空いてるよ」と(笑)山梨に行く半分ぐらいの道のりをトランクを開けながら走っていて(笑)
後は甲州街道でマフラーが落っこちて引きずって帰ったり(笑)かなり怖い話がいっぱいあるんですけども、その時に一緒にいた友達とあのときの反応面白かったよねと今でも笑い話になったりしますね^^
 
いやぁ〜素晴らしいですね。ちなみに私自身はそうゆう故障の経験が無いんですけどそのときの感覚って一般的じゃなくてもいいんですけども、どういう気持ちなんでしょうか?
・まぁでも止まっちゃったらまずは冷静にチョークを引っ張って、対応します笑

一同爆笑

・一緒にそういう困難を乗り越えてきた友達とかは今でもミニの事を気にしてくれますし、いい思い出になりましたね。特に大学生の頃はみんなでぎゅうぎゅうになって乗っていて、それだけで笑いが止まらなかったり(笑)
 
ミニ欲しくなってきちゃいました(笑)そういう存在があるのと無いのとではやっぱり違いますよね。それが例えクルマじゃなかったとしても。つまり成長していく中でいつもそばにあった存在なんですね
・そうですね。そして次第に私に慣れていって、主人が乗るようになったら壊れるようになったんです。昔私が乗っていた時みたいに(笑)
いつの間にか私は仲良くなっていて、主人は今試されています(笑)
そして後やっぱり音もいいですよね。かなり凄い音をさせては知るから(笑)帰ってきた時にわかるんです。主人が帰ってきた、父が帰ってきたと。
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そして今はお子さんもいらっしゃいますが、息子さんと一緒にあのクルマで出かけられる事ってあるんですか?
・今日が二回目なんですよ。以前一度出かけましたがそのときもマフラーが落ちましたね(笑)でも息子も主人のクルマに乗っているときよりも音や振動があるので乗っているだけで楽しんでる感じがしますね。
 
となるともう何があっても動じないというか、相方が怪我したら大丈夫?って言うような感覚なような気がしますね。
・そうですね。なので入院に行ってしまう時は、「またか」といった感じですね。
 
入退院を繰り返している訳ですね(笑)
・そういうこともあって、手をかけたのに今更手放せないと思ってます(笑)それと本当は主人も古いボルボを欲しがっていたのですが、この子がいるから主人のクルマも思い切って新しいモノにできたのかなと思います。やっぱり昔のクルマの方が見た目が可愛いですね。
 
逆にクルマからはなれて、お仕事でモデルとして活躍しているうえで心がけている事などありましたら教えてください。もしくは今後こんな事をしていきたいなどの要望などがあれば。
・今はマイペースにというか。子どももいるし、家族のサポートをメインにしている感じですね。タイミングが合えばCMなどのお仕事をさせて頂いています。
 
なるほど。というと家族がいるから仕事ができるような部分はあるのでしょうか?
・そうですね。家族がいるから仕事ができていますし、そして子どもができてから興味が変わってきている気がします。たとえば食べ物の事とか、なるべく添加物が無いものを選ぶようになったり、ナチュラル思考に変わってきていますね。
そんなこともあって今では仕組みが分からなかった物を自分で作ってみたくなって、男の子がクルマを修理したり、カスタムしたり、プラモデルを作ったりするように、梅ぼしを作ってみたり、ぬか漬け、みそなどを自分で作るようになってますね。周りの友達にもそういう人が多いですし、そういったこだわりが今のチャレンジです^^
 
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男の子がプラモデルを作るように。とは分かりやすいですね(笑)ちなみにクルマに関わらず古い物は好きなんですか?
・スカーフとか、お母さんの物とか多いですね。子どもにも自分が使ってた物とかを使ったりしてますね。せっかくこの時代に生きてるし、新しい物も好きなんですけど、気づいたら気に入って残ってる物は古いものが多いですね。
昔は多分こんなにブランドとかも無かったから、例えばエルメスとかも馬具屋さんだったり、実用性も重視されてたんでしょうね。実用性だけじゃなくてデザインも素敵だし、やっぱり好きですし、古い物を大事にしたいと思いますね。もう買えないし。
 
お父さんはそうゆう物を教えるためにミニを買ったかは分からないけど巡り合わせで、ミニがあって、ミニで育んだ青春時代があって、ご結婚されて、お子さんも生まれて、今はナチュラルに自分でできる事は自分でしてみようと自然発生的に思えたという事でしょうか?
・まぁでも親の影響って大きいですよね。父が馬乗りだった事もあり、乗馬が盛んであったイギリスや建築家でもあったので、スペインなどの文化に親しんでいましたね。逆に母は日本的な人だったから、私が梅干しを漬けてみようと思ったのも、母が昔よく梅干しを漬けていたざるがあって、そのときの事を思い出して漬けてみたいなと思ったり。ファッションとか食とかもやっぱり親の影響はありますね。それもやっぱり両親と離れているからそう思えるんでしょうね。
 
【故郷は遠きにありて】といった感じですね。じゃあこのクルマを手放す気はないんですかね?
・この子は直してあげなきゃいけないけども直しながらならずっと乗れるって言われたんで、乗れるまで乗りたいですね。
 
素敵ですね。でもミニを好きな方々は多いですし、私の周りにもクラシックミニばかり乗っている人がいるんですが、マニアックじゃないのにクルマとそんなにディープに関われているということが凄く新鮮ですね。
・そうかもしれないですね。なんかクルマに興味があるというよりも、この子が好きなんです!
 
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素敵ですねその言葉!!じゃあこの子が壊れたらまた違うミニに乗ろうとは思わないですか?
・思わないんです!!!この子だからなんです!このクルマが乗れなくなっても、また同じミニを買う気はないですね。
 
なるほど!スペックがどうこうとか、このクルマの歴史がどうこうではなく、「この子が好き」という非常にわかりやすい想い。それぐらいのシンプルな気持ちでクルマと接することができるのは素敵な事ですね。あと、クラシックカー美女をご覧になられている「クルマ離れ」と言われている若者達になにかアドバイスがあればお願いします。
・そうですね。一回クルマで遠出をしてみるといい気がしますね。そうすると行く前と違う見え方をするというか、世界が広がる気がします^^
 
なるほどです。ありがとうございます。それでは最後に、志保さんにとってのクルマとはどういった存在でしょうか?
・クルマ=この子なんですが。家族みたいな、物じゃないような。ウインカーのカチカチという音が一定じゃない事とか、なにかと笑わせてくれたりするところが機械に思えないんです。いつかは息子が気に入ってくれたらいいなと思います。
 
いやぁ。。。感動です。本日はありがとうございました!!!!!


 
 
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【プロフィール】
職業:コマーシャルモデル
趣味:読書
愛車遍歴:ローバーミニのみ
座右の銘:思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。-マザーテレサ
 
 


 

photographer:Masaru Mochida

model:Mayuko Shiho

interviewer:Kentaro Nakagomi ,Ryota Asaoka