RENAULT 5 ALPINE TURBO

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ひんやりとする。
気が付くともうこんな季節。

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読みかけの本だけもって、まだ暗い街を出る。
そんな重要な、大事な予定があるわけでもないけど、
旅に出るときのような意気込みが妙に可笑しい。

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ミラーを見ると、後塵ならぬ白い煙。明け方の街に一人せわしい。
灯る。小さなあかりが、一つ、そしてまた一つ。

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結局毎朝乗っている地下鉄の、そのルートを淡々とトレースしているだけだったりするのだが。

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乗換駅の一つ手前当たりの角においしそうなパン屋さんを発見。
一番のお日様を拝む前に、一番のバケットを買い込み、再びお店の前に横付けしたクルマ乗り込む。

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いつも地上に上がる地下鉄の出入り口の脇あたりにクルマを止めると、ちょうど東西に走るその道を朝日が照らした。普段よりもずっと早く、ずっと清涼な朝。この朝は私のもの。

何も当てがないから、だからこそ早起き。

この朝も、この風景も。この時間も。
全部私のもの。

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休日は、全部が私のもの。
誰にも指図されず、だれのためにも働かない。

そんなに濃くないコーヒーと、さっき買ったバケットにチーズとハムを挟んでかぶりつく。

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オフィスへのいつもの道で、愛車に持たれながら食べるモーニング。朝日に向かって、トマトはそのまま。ほおばると勢いよく中から汁が飛び散った。

思わず、はっとした。

なにもあてのない休日の朝。自由に、普段の道が王道になる。

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小気味よいギャロップのように、しかし滑空するように。
このクルマは、私に勝利をもたらしてくれる。これはそんなクルマなのだ。

photogrpher:Masaru Mochida

model:VENNY

writter:Kentarou Nakagomi

Special Thanks:アウトレーブ